Nikonからついに発表された、フルサイズミラーレスカメラ「Z7、Z6」。
この記事では人物撮影を行うプロカメラマンがニコンファンミーティング で実際に試し、感じたことなどをまとめています。
前半ではニコンファンミーティングで実機を試したときの様子、
後半では「実戦」で使えるカメラなのか、をファーストインプレッションから考えていきます。
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Nikon Z7 実写!
iPhoneで動画を回しながらとった割にはしっかり写っていますねw
考察
果たしてNikon Z7は「実戦」で使えるカメラなのでしょうか。
主に人物撮影を行うカメラマン目線で考察していきます。
【Z7、Z6の評価点】
・Nikonのカメラであること
ソニーが先陣切ってリリースした、レンズ交換式フルサイズミラーレスカメラ。
キヤノンもリリースが近いと噂されている今(2018年9月上旬現在)、ニコンも出さざるを得ない状況であったと感じます。
ミラーレスといえば、ミラーが無い分「小型軽量」というイメージ戦略で売ってきたカメラでした。
お手軽に使えるカメラから「初心者用」のイメージが付きまとい、クライアントの評価も良くなかったと記憶しています。
そんな中リリースされたソニーα7シリーズ、そしてスポーツ撮影も可能な高性能モデルα9のリリースで、ミラーレスでもレフ機と同じようにちゃんと仕事ができる、ということを示したのです。
プロフェッショナルの現場で強い支持のあるニコンが、
ソニーによるミラーレスの開拓の土俵で、満を持して登場させたのが今回のZ7、Z6。
ミラーレス機で仕事をしたいカメラマンにとって、現場に持ち込める新しい選択肢が増えたのはいいことです。
・レンズラインナップ
前項、「Nikonであること」にも通じる部分ではありますが、
Nikon Z7,Z6はマウントアダプターを使用することで膨大な数のレンズを選択することができます。
残念ながらレンズ内にモーターの無いタイプではAFはできませんが、
ボディ内手ぶれ補正によりVRがないオールドレンズでも手ぶれ補正が効くのはメリットでしょう。
Nikkorレンズは古いレンズでもしっかり映るので、Zレンズと合わせてぜひとも活用していきたいですね。
・静止画フリッカー低減撮影可能
α9で見送られたフリッカー低減が搭載されています。
先程のレンズラインナップの点など、ソニーαの弱点を補う形で開発された感じがしますね。
【Z7、Z6懸念点】
・XQDシングルスロット
ご存知の通り、Z7,Z6はシングルスロットです。
発熱の処理のために仕方なくシングルとのことですが、これはいただけません。
D7000ですらダブルスロットでしたから、せめてXQD+SDカードでもいいのでもう一つ欲しかったですね。
Z9(?)に期待しましょう。
・動体撮影への懸念
ミラーレス機の課題である、動体撮影。
最近の機種は位相差AFで動体にピントは合うのですが、問題はファインダー(EVF)での見え方。
ソニーα9ではブラックアウトフリーでまるで動画を撮影しているように連射できますが、
Z7で試したところ、従来のミラーレス機のようなカクついた画面に。
更に高速連写が可能なZ6では、どうなっているか気になるところではあります。
ガチガチのスポーツ撮影には一眼レフ機使えばいいですし、実際には問題にはならないのですが。
・あえてZ7を選ぶ理由が弱い
上記で書いているように、フルタイムプロに必須なダブルスロットでないところをみると、
やはり上位機種の存在を感じてしまいますね。
プロが使うカメラではありますが、プロ機ではないカメラです。
所有するにしても、比較的低価格なZ6のほうが現実的な決断でしょう。
高画素機で顔認識AFはソニーα7RIII(瞳AFもいけます)にありますし、
高画素機で動体撮影ならばD850、
動画撮影をメインに考えるならソニーα7SIIなども比較検討対象になるでしょう。
その中であえてZ7を選ぶ理由はなんでしょうか。
・結論。Z7は買いか、否か。
Fマウントを長年貫いてきたNikon(Nikon1というものもありましたが・・・)が、
ついに出した新マウントのミラーレス機。
ロードマップも公開され、NIKKOR Z 58mm f/0.95 S NOCTという、
とんでもないスペックのレンズも発表されました。
上記で書いたように魅力的な部分もあれば、まだ懸念する部分もあります。
それを踏まえた上でZ7は買いか、否か。
当ブログの結論は・・・Z6をいますぐ予約しましょう!
9月末発売のZ7に対して、Z6は11月中発売予定。
この2ヶ月の間にZ7を試し、使い方を覚えて、Z6に備えましょう!
D850は在庫がない状態がしばらく続きました。
予約注文をおすすめします。
閲覧いただきありがとうございました。